喪女の結婚

あるいは幽霊を見ないこと

祈れ!みやすんどころ!

生き霊男はこの世の愛そのものであると感じる。

生き霊男に会ってしまった。お話ししてしまった。お土産を渡したら

美味しいって言ってくれた。単純にそういう、隣人としての隣人愛に

人間そのものの優しさに飢えている喪女は、ものすごくものすごく天上から

降り注ぐように染み入ってそれだけで泣きそう愛していると思う。

愛しているって使ってしまって、その翌日に優しい同僚氏と出かけて何事も

なかったように過ごすのってものすごくダメな人だなって思うけど、

生き霊男が好きっていうのが、脳の報酬系で麻薬みたいに回路が繋がってしまっていて、一度繋がってしまうとどんどん求めてしまうのだ。

だから、我々ができることは、生き霊男が生き霊にさいなまれぬよう、

愛が愛であるよう、生き霊男を愛するように他者を愛することができるよう、

それが巡り巡って生き霊男へ届くよう、祈ることだけなのだ

そしてその祈っている時間が私は一番好きなのだった