喪女の結婚

あるいは幽霊を見ないこと

喪女はどうしたらまともな容姿になれるのか①VIOを剃る

なんでまともな容姿になれるのかの第一弾がいきなりVIO脱毛なのかが自分でも意味がわからないが、VIOを剃った。美容皮膚科にて。喪女のくせに、一番人目に晒されるわけではないだろうところを剃り始めるあたりが、ひどいですね。

足と脇と腕をものすごくスローペースで受けているが、毎回医療レーザーが大変痛くもう二度と行かないと思う。そして、いつも長袖長ズボンかタイツなので、肌を晒す機会が皆無だった。

それなのに、脱毛をしに行ってしまった。

毛が蒸れて痒くて大変だったので、いっそなければいいんじゃないか?と思ったから。

毛を抜く癖があって、風呂とかでガンガン抜いてしまう悪癖がいっそ毛がなければなくなるんじゃないか?と思ったから。

勢いで予約を取ってから、二日前に自分で剃らないといけないという現実に気づき、剃ったが(剃るのも大変だった)、なんともスフィンクス(猫)みたいな奇妙な感じになってしまった。グロい。

秘部がスフィンクス…という衝撃を受けながら、下着との間のクッションのなさに落ち着かなさを感じつつ、一日を過ごした。慣れていないからかあまり快適ではない。

そして一日経って、もう生えてきていることに衝撃を覚えた。お前の陰毛は豆苗なのではないだろうか。豆苗隠毛をもう一度剃り、当日を迎えた。

どちらが前後なのか分からない紙パンツをはき、その時を待った。

DA PUMPのUSAが「V・I・O!」って言いながら頭の中をずっとぐるぐる回っていた。これ、脱毛サロンのCMにしたらいいんじゃないかと思っていた。施術中もずっと替え歌が頭を巡ってパラッパラッパラッパッパパッパってなりながら私を勇気付けていた。

痛かった。ワンショットのたびに、針で刺されるような痛みが走り、ぎええっていう苦悶の声を出していた。我慢できない痛みではないけれども、何回も何回も繰り返され、いつまで続くのか分からず、拷問を受ける人の気持ちがちょっとだけ分かった。秘密を吐けって言われてこれをやられたら私だったら吐くと思う。意識を手放したいと思った。事実、少し意識が遠のきそうになって、やったー頑張れ意識を手放せって思ったところで痛みで急に現実に返ってきた。もう無理、ってなったところでVが終了した。

羞恥心は痛みで消え去っていた。もう自分でもろくに見たことがないようなところを人目にさらすなんてどうでもよくなったし、相手も慣れてるだろって思うとどうでもよくなった。とにかく痛みで全部吹っ飛んだ。

そしてIラインは、なんか結構際に突っ込まれて照射するのでこれまた大変痛かった。しかし、範囲が狭いので、苦悶の時間が短いのでましだった。終わった?終わった?ってなった。

最後のoラインは、痛みのあまり臀部に力を入れすぎていて、力を抜いてくださいねって言われて難しかった。尻穴に突っ込むかの勢いで器具を入れてショットをかますので、大腸菌大丈夫かなって思ってしまった。ここで屁をこいてしまったらどうしようかと心配になった。

終わったら、何かに勝った気持ちになった。何にも勝っていないけれども。

そのあと服屋で散々悩んで2時間くらい滞在した挙句服を買えました。多分服とかメイクとか、そっち方面の研究を進めたほうがいいのではないだろうかと心から思った。