喪女の結婚

あるいは幽霊を見ないこと

自分がかけて欲しい言葉を自分で用意する

自分の感情がコントロールできない時があって

というか、人に手を出しそうになる寸前になって

やばくてやばくてやばい時

怒りが蓄積してどうにもならなくなった時

物に当たる癖があって

感情がコントロールできない未熟なやつだって

言われたらそれまでだけど

逆だよ逆

感情をコントロールしすぎてて解消不能なところまで行ってしまう

我慢しすぎなんだよ

人を殺していないから大丈夫、大丈夫、

法を犯していないから大丈夫、大丈夫、

大丈夫だって言って欲しい

大丈夫だって言ってくれる人がいない

いないと身にしみるたびに悲しみで潰れそうになる

もっとも潰れたのはジュースのパックなのだが

 

毒親の買っていたジュースをいらっとして力を入れたら

握りつぶしてしまって中身が冷蔵庫に飛び散った

またものに当たってしまったもう嫌

でも食器とか包丁とか壊すとやばいものには当たらなかったから

成長なのだろうか

お前は。働いてもいないのに。こんなものばっかり買って

だから太るんだよ薄汚い豚!

って昔言われたことと同じように言ってやりたい気持ちを頑張って抑えている

あなた毎朝菓子パンばっかり食べてなんでそういう贅沢できるの?

家計を預かっているのに好き放題使ってるの?

専業主婦のくせに恥ずかしい

って昔言われたことと同じように言ってやりたい気持ちを頑張って抑えている

冷蔵庫の中身をきちんとふいているときに一層惨めだ

 

毒親さんのことで悩みたくない

でも本当は悩んでいたいんじゃないか

自分の問題に目を向けなくて済むから

ってのも分かっていても

自分の問題に目を向けるのが怖くなる

 

汚物扱いされるのは嫌だ

嫌だって言っていいんだって自分に示すための行動だったのか

自尊心を踏みにじることになんの罪悪感も持っていないやつ

心は何度も辱められ殺された

でも私の心は悲しいかな蘇ってしまう

また生きようと思ってしまう

 

大事な無関係なものを貶めて人を傷つけるなんて

戦争で赤十字を攻撃するようなものだ

私はあなたの大事なものを罵ったことはないのに

あなたはそうやって人の一番柔らかいところを壊しにかかる

 

私は汚物ではないと思って生きてきたけど

時々本当に自分は価値のない汚物なのではないかと思う時がある

そういう暗い考えに落ちると吐き気がする

 

毒親さんと一緒にいると吐き気がするし

蕁麻疹がするしストレス半端ないので

一緒に食事ができなくなったけど

そうすると不興を買って怒る

まあそうだよねー君の気持ちもわかるよ

私も反抗期のガキと同じだってのも分かるけど

本当に無理なんだもん

ずっと殺され続けていた

四半世紀以上

魂を嬲られ尊厳を奪われて

私はもう怒っている

私はそんなのを優しく受け流せる人間ではない

正当に怒りたい

今日はそうなれなかったけど

でも大丈夫だ

自分で欲しい言葉を自分で用意する